「怪盗ディモンシェとモミの木の少女・解答編」
謎・その２ ～紙きれと天文盤～
カチッと小さな音を立てカギが外れる。
さぁ、悠長に喜んでいる場合じゃない。
気持ちが先走る中、箱を開けると８つの色の封筒が入っていた。
まずは「これを先に読め」と書かれた白い封筒をあける。
中には一枚の紙。
そこには、怪盗ディモンシェからの最後の謎が投げかけられていた。
「その手記の人物が盗まれた心は何なのか？その盗まれた色の封筒を開けてね。」
白い封筒の他には、虹の７色の封筒。
それぞれに、R・O・Y・G・B・I・V と書かれた封筒だ。
もう時間がなかった。星も残り２つのうちの１つが消えたところだ。
先に写真の謎を解いておいてよかったと胸をなでおろす。
それぞれに対応する心は…ブラックボードの写真の謎からわかる
R＝愛・O＝楽・Y＝喜・G＝和・B＝夢・I＝想・V＝慈 なのだろう。
ここですべての写真が指し示していた「和む心」の「Ｇ」を使うんだ。
７つの中から、私は迷わず緑色の「Ｇ」と書かれた封筒を手元に残し、
他の封筒を小箱に戻し施錠する。
さあ、答え合わせのとき。
これで真実の扉がひらけるという期待感と、
あの小生意気な怪盗だかにひと泡吹かせるんだという達成感が、
この高揚感を抑えきれなくしてしまいそうだったが、
まだ真相はこれからなんだと言い聞かせて、
なんとかギリギリで踏みとどまりながら、その緑色の封筒を開けた。
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