「怪盗ディモンシェと時ノ旅ビト・解答編」 出発 ～改変されたダイヤ～
問題はこれらの４つのみのようだ。
運行表そのものの最後の謎【終着時刻がいつなのか】は、
これらを解くと解答につながるのだろう…。
そう頭で謎の組み立てを考えていると…
『最初に停まる駅はどこだと思う？』
また唐突に姿なき声がしゃべりだした。
『そーれーはー…
第壱ノ時ノ停車場ノ謎を解けばわかりまーすっ♪』
この 人を小馬鹿にした物言いに、私は軽いめまいを感じながらも、
相手をするだけ時間の無駄で無意味なのだと自分に強く言い聞かせて、
その【第壱ノ時ノ停車場ノ謎】から解いていってみることに決めた。
そう思いながら ふと見た車窓には、まだ白く霞んだ景色が流れている。
ほんの少しぼーっと眺めていると、わずかに風景が見え始めた。
窓の向こう一面 不思議に緑に輝く草原が広がっている。
ここが「時の草原」というやつなのだろう。
風になびく草の波が、時間を忘れそうなほどに玉虫色の複雑な緑を織りなす。
その様子に少し気持ちが落ち着つくのを感じ、私は問題に取り掛かった。
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